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【ゲームプレイログ】ハーヴェステラ:あなたの世界の物語

死季を生きる

ハーヴェステラ」をクリアした。

www.jp.square-enix.com

スクエニが去年11月に出した、ファーミングシミュレーターとアクションRPGの融合した完全新作IPのゲーム。
体験版も配信されていたが、その時はストーリー的な不穏さなどから褒められる点も多かったものの、「戦闘がもっさりしている」「時間経過が爆速」「ロード多すぎ」などちょっと微妙だな……となり、買わずに旧枠モダンを調整し続けていた。

 

が、年末年始のSwitchダウンロード版のセールと、セブンイレブンニンテンドープリペイドカードの増量セールが被り、帰省もそのタイミングであったため「まあ暇つぶしで買うか……」となって買ったのが昨年末。
結局年末年始は暇つぶしが必要ない経路で実家に帰省したため始めたのは年明けだったのだが、そこからドハマりして1週間位でクリアした
本当に面白かったため、せっかくだしブログの方にも記録を残しておこうと思う。

ちなみに今回ネタバレは一切ありません

 

体験版からの改善点

主に「ローディング時間の減少」「釣りの時間短縮」などがあったが、
一番大きかった「時間経過が爆速すぎて冒険する余裕がない」というところに大きくメスが入れられ、冒険がしやすくなった。
体験版のときは1日が20分で溶けるレベルで早かったためマジでここの改善は大きいと思う。

戦闘はもっさりしたまま。これはそういうゲームだから仕方がないと思う。

あらすじ

舞台は、四季を司る4つのクリスタルである「シーズライト」が存在するファンタジー世界。
人々や動物たちはシーズライトの恩恵を受けて生活していた。

その世界では1年が4ヶ月に区切られ四季が巡っているのだが、ある時から四季の変わり目に「死季」と言われる異常気象が発生するようになっていた。
世界に恩恵を与えるシーズライトが異常に発光し、待機には謎の塵が撒き散らされる。
作物は枯れ、生き物の命は脅かされる、まさに「死」の季節だった。

そんな死季の日に記憶を失って行き倒れた主人公は近くの村の人間に救助される。
行くあてのない主人公には村近くの丘にある一軒家。
自活しなければ生きることもできないため、農業を営んで暮らしていくことになった主人公。

そんなある日、村に空から流れ星が落ちてきた。
流れ星の様子を見に行った主人公。
そこには、明らかに現代の構造物を模したものと、一人の少女がそこに居た。

紆余曲折あって少女と同居生活を送る事になった主人公。
そしてその少女、アリアは主人公にこう告げた。

自分は未来から来た――」と。

 

というふうに、ファンタジー世界×農場シミュレーション×SFストーリー、といった感じの話。
が、ストーリーがかなり練り込まれているのと、基本的に農業のために冒険するというストーリーではなく、シーズライトの異変から生じた様々な問題や新たな課題などを乗り越えていくストーリーだったため、
ルーンファクトリーとかそういった「農業の片手間で冒険をする」というゲームではなく「冒険の片手間で農業をする」というゲーム。

農業周りの話

かなり初心者に優しい設計
というのも、安定しない序盤のうちは差し入れで作物の種がもらえるし、
お手入れをサボってもすぐさま作物が枯れるわけではない*1のでちょっと嫌になって放置してもそこまで大きな問題はないし、
ストーリーの3割くらいで各種作業の簡略化が開放されるため、早々から色々と楽ができるというのが大きい。

また畑仕事が簡略化されるなら畑仕事そんなにしなくてもいいじゃんとなるが、畑仕事だけでは儲からないのがこのゲーム。
育てた作物をジュースにしたりジャムにしたり、鶏が生んだ卵をマヨネーズにして売ったり、サトウキビから砂糖を生成してそれを売るほうが遥かに儲かる。
頑張らなくても自活程度は出来るが、頑張ると生活が豊かになる辺りのバランス感覚が良かった。

グラフィック周りの話

「四季」をテーマにしているだけあって、風景が非常に綺麗。

例えばネメアは春のシーズライトの恩恵でずっと桜が咲いている

春のシーズライトのあるネメアは桜がずっと咲いているし、
夏のシーズライトのあるシャトラは綺麗な砂浜と海岸線が広がる港町。
秋のシーズライトのある渓谷は美しい紅葉風景を見ることが出来、
冬のシーズライトのあるアルシェーンは一年中ずっと雪の降る街となっている。

主人公の住む「遠見の丘」および一番近くの村はそれぞれのシーズライトのちょうど中間地点にあるので、季節ごとにいろいろな風景を見ることが出来る。

また、作中入手するアイテムのフレーバーテキストの面白さと、手に入れたアイテムで作った料理が本当に美味しそうなのがかなりのセールスポイント。

マジでウマそうなパスタ

ピザ食べたくなった

お肉も食べたい

アップルパイ本当に美味しそうじゃない?

料理周りですぐ作れそうなものを作って写真に収めたが、本当に美味しそうなイラストばかり。
この料理がHP回復とスタミナゲージ回復に有用なため、必然と料理の頻度が増えるのでいろいろな美味そう飯が見れてとにかくお腹が空く
設定資料集かなにかに料理イラスト一覧とかあったら買ってしまうかもしれない。

トラベラーオクトバス

でもお前これはやったな?

ストーリー・キャラクター周りの話

本当にメチャクチャに良かった
中世的なストーリーが進んでいく中で明かされる、未来人の少女アリアとその真実。
最近のスクウェア・エニックスが培った辛くも美しい生命倫理の話が見事に全て噛み合う、至高の一品がそこにあった。

なによりも、ほとんどのキャラが悪意ではなく己の正義のために動いているため、
基本的に敵との戦い=正義と正義のぶつかり合いが主軸にあったのも評価が上がる要因の一つ。
特に中盤から終盤にかけてのストーリー展開の盛り上がりはかなり良かった。

ちなみに、ストーリー中盤まではアリアと共に生活しているのだが、ストーリー完結後は仲間と人生のパートナー関係を結び、共に生活することが出来る。*2
この同居人が毎日「おかえり」「いってらっしゃい」と声をかけてくれるのも非常に良い

 

僕はメインヒロインのアリアがメチャメチャにいい女なのもあったのでノータイムでアリアを選びました

この女が好き2023。ありがとう立花理香

とまあかなりストーリー面は褒めれるところが多いものの、ストーリーを追うに際してのUI周りはちょっと不満
先も言ったがプレイ時間50時間以上なのだが、シーンスキップは出来ないし、バックログ機能も回想機能もないので読み返しが容易に出来ないのがマイナスポイント。*3
だからこその一期一会の素晴らしいストーリーを読み切ったという達成感はあるが、それはそれ。

戦闘周りの話

戦闘面に関しては凡作の類
アクションRPGの類のゲームだが、戦闘で出来る行動が通常攻撃・スキル攻撃・アイテム使用・移動/ダッシュしかできないため、相手の攻撃を緊急回避したりガードしたりすることができない
その結果農作業で作った野菜をジュースや料理した回復アイテム片手にレベルを上げて物理か魔法で殴るゲームが誕生した。*4

逆に言えば、取れるアクションの少なさの都合でバトルシステム自体はメチャメチャ簡単なので、そういう意味ではとっつきやすいゲームだとは思う。
ここに関してはもう少しプレイヤーの技量が関わってる方が僕が好みというだけの話のため。

まとめ

とにかく本当に面白かったに尽きる

農業シムとしてのとっつきやすさと、ストーリーの完成度は本当に素晴らしいゲームだった。
戦闘面のゴリ押し的なアレも「ゲーム内時間以外気にせず探検できる」という簡単思考で遊べたので、まあそれもそれで悪くはない。
という感じの良ゲーだったという評価。

ストーリーが大好きなオタクなのでストーリーがいいゲームは人に勧めたくなるのだが、幼少期からスクエニに育てられたスクエニのオタクとしても、スクエニの描くストーリーが大好きなら絶対やっておけと胸を張って言える物語も接種できた。

色々と問題点*5やここもっとこうしてほしかった……という点は数あれど、それを上回る良いストーリーと、簡単お手軽楽しい農業シミュレーションが混ぜ合わされたこのゲーム。
マジで胸を張っておすすめできるので、皆様もやってみてください

*1:季節の変わり目の死季のタイミングで作物が一斉に枯れるのでそれまでに収穫とかしてねって話。フルーツの木とかは枯れないため安心

*2:指輪贈ってるし実質結婚。だけど人生のパートナーなので関係を結ぶのは男女・男男・女女・ヒト人外可能

*3:あとストーリーパートにボイスついてないから耳から物語を接種できない。これに関しては僕は問題ないとは思うけど、バックログないからA連打しての速読で流れちゃうからちょっと悲しいことはあった

*4:ジュース作りは簡単なので回復アイテム自体に困ることは早々ない

*5:一番近い街入った瞬間よくフリーズ落ちした