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【MtG】第13回GP旧枠モダン:SE2【旧枠モダン・テキストカバレージ】

toriniku-wing.hatenablog.com

2022年に増えた旧枠モダンのカード*1で、最も環境を変えたカードは何か?
と問われると、多くのプレイヤーはこう答えるであろう。

今年最強のカード

「衝動」
4枚から欲しい1枚を選び加えることのできるドロースペルだが、これを2ターン目からカウンター呪文と衝動の2択で動けるようになり、4ターン目には2アクションを取ることが可能になったのは大きな変化をもたらした。
これまで「嘘か真か」の1本、あるいは追加のドローソースとして「選択」を選ぶしかなかったコントロールデッキに大きな革新を与えたこのカードは、青系コントロールデッキの躍進のきっかけとなった。

note.com

note.com(限定公開となっているためこちらには貼らないが、このnoteの中盤にあるもち饅頭氏の赤青デッキ。
 本人がTwitterを今やっていないため本番環境はどうなったか不明だが、だいたいこんなデッキ)

「衝動」を得て強化され、シングルラウンドに駒を進めた2つのコントロールデッキ。
シミック・ついえし希望*2と、イゼット・アミュレット*3
勝戦への切符、そしてPT旧枠モダンへの出場の権利を賭けた、二人の戦いが始まった。 

(以下、敬称略)

Game1

スイスラウンドでより上位だった眞今井 舞(以下、眞今井)の先行でゲームが始まった。
1度のマリガンの後、1ターン目には「退去の印章」、相手の2ターン目終了時に「衝動」、3ターン目に「孤立した砂州」サイクリングと連続で行動していく。
一方のもち饅頭も、「フェアリーの集会場」、「衝動」とタップインランドの処理やドロースペルによる下準備をするが、3ターン目の「衝動」は「対抗呪文」によって立ち止まる。

もち饅頭がここまでに並べることのできた土地は「フェアリーの集会場」と「反射池」2枚。
赤のマナ発生源が出る前にゲームを進めることが勝利の鍵と考えた眞今井は、もち饅頭の4ターン目終了時に「神秘の蛇」をクロックのために出撃させる。

熊なので10回殴れば人が死ぬ

そして2枚目の「退去の印章」を貼り、「フェアリーの集会場」と合わせて少しずつライフを削る戦術を取り始める。

少しずつ蛇によって命を削り取られてゆくもち饅頭。
「嘘か真か」を打ち対抗策を探そうとするも、これを「対抗呪文」
それに対しての「雲散霧消」は、「マナ漏出」され打ち消される。
ブロッカーにせざるを得なくなったもち饅頭側の「フェアリーの集会場」は「退去の印章」で戻され再度の防御への参加に遅れてしまうなど、中々次なる一手を打てない。
そうこうしている間に、眞今井はさらに2枚目、3枚目の「フェアリーの集会場」、そして「樹上の村」を追加し、ゲームの速度が更に加速する。

コイツらが本当に強いフォーマット

一方のもち饅頭も、土地9枚目にして「シヴの浅瀬」を引くことで事前に複数展開していた反射池から産む赤の発生源を得る。
これにより手札で腐り続けていた稲妻4枚を、カウンターされつつも「樹上の村」・「神秘の蛇」を焼き、お互いに3枚ずつあった「フェアリーの集会場」を2枚ずつ戦闘で交換。
さらに決定打たりえる「サンダーメア」の着地に成功する。

おひさまぱっぱか快晴レース

が、もち饅頭側に残されていた1枚の集会場は、「嘘か真か」から現れた「退去の印章」によって戦場から剥がされ、眞今井のフェアリーが残りの命を削り取った。

眞今井1-0もち饅頭

Game2

もち饅頭の先手でゲームが始まるも、眞今井はマリガンにて後手のアドバンテージを失う苦しい展開に。
とはいえ相対するはどちらもコントロールデッキ。もち饅頭は「フェアリーの集会場」のタップインを、眞今井は「樹上の村」「フェアリーの集会場」のタップインを処理しつつ一度だけ空から殴っておこうとするが、もち饅頭の「氷」に止められる程度の動きしかなく、ゲームは静かに進行してゆく。

勝負があったのは先手のもち饅頭の5ターン目終了時。
眞今井は「嘘か真か」にて手札の補充を行うも、もち饅頭はそれを「緊急阻止」。
返しの自5ターン目には「獣群の呼び声」で戦力を増産で再びゲームを進めようとするも、もち饅頭の「嘘か真か」に対しての「反論」により土地をすべて使い切ってしまう。

ここでもち饅頭は待っていましたと言わんばかりに自ターン2枚目の「嘘か真か」。

旧枠モダン最強のドロースペル

めくれたものは「島」・「シヴの浅瀬」・「対抗呪文」・「雲散霧消」、そして「流転の護符」!

デッキの名前を冠する悪いことしかしない置物

「雲散霧消」「流転の護符」、「対抗呪文」と土地2枚、と分けられた束で選ばれたものは「流転の護符」の入った2枚。
通したら後続の生物にカウンター呪文を当てることができなくなってしまう強烈な1枚を手札に加え、今回はしっかりと出せていた赤マナから「稲妻」を象に向けて射出。
盤面の平穏と、再度の隙を許さない姿勢を取った。

一方の眞今井も、しっかりと手に加えていた2枚目の「嘘か真か」で対抗策を探る。
めくれたものは「雲散霧消」「帰化」「退去の印章」「反射池」「ヤヴィマヤの沿岸」。
「雲散霧消」と「反射池」、「帰化」「退去の印章」「ヤヴィマヤの沿岸」に分けられた2つのうち加えられたものは後者の3枚。
設置からの即起動以外での護符の起動を咎める手段と、仮に生き物が場に出た場合のバウンスによる対抗手段を得た。
そして次のターン、眞今井は「獣群の呼び声」のフラッシュバックで象を呼び出すも、「稲妻」に焼かれてしまいそのターンを終える。

返すターン、もち饅頭の手札から現れたのは「包囲攻撃の司令官」。

いま一番熱いフィニッシュブロー

「退去の印章」を当てたくないクリーチャーではあったものの、防ぐ手立てを持たなかった眞今井はこれを止めることができずそのまま着地。
眞今井側も対抗して「起源」を場に出し、地上は樹上の村と起源の巨大生物 対 ゴブリンたちの小粒戦力という膠着状態に陥るが、こうなると強いのは「フェアリーの集会場」による攻撃だ。

空からライフを見てみよう

もち饅頭のフェアリーが動き出し、眞今井のライフを少しずつ攻めに行く。

一方の眞今井も樹上の村を留守番に残しもち饅頭を攻めに行くも、ゴブリントークンのブロック成立後の「包囲攻撃の司令官」投げで受け流されてしまう。

さらにもち饅頭のターン、伸びた土地から4マナを残して「流転の護符」を設置。
帰化に叩き割られる前に一度は効果を使うこともできるぞ、という圧をかけつつもカウンターを打つことも可能な状況を作り出し、さらなる圧力をかけていく。
とはいえ眞今井の手には「嘘か真か」で加わった「帰化」がある。こちらは簡単に対処されてしまった。

眞今井のターンに戻り、様子見と言わんばかりに起源で攻撃すると、先のターンと同じようにゴブリントークンのブロックから射出による2点の反撃を受け、もち饅頭のマナは残り2つ。

仕掛けるならここしかないと判断した眞今井が繰り出したのは「絹鎖の蜘蛛」。

集会場は止まる

もち饅頭は持ち合わせていた「対抗呪文」を打つも、自分も持っていた「対抗呪文」をそこに合わせ、無事に着地した。

……が、もち饅頭が出したのは2枚目の「流転の護符」。

構えていた「神秘の蛇」を出すも、そちらは「雲散霧消」で打ち消されそのまま設置。
返す眞今井のターンに起動から2枚目の「包囲攻撃の司令官」、
さらに次の眞今井のターンに3枚目の「包囲攻撃の司令官」から、ゴブリンの射出でその命を断ち切った。

眞今井1-1もち饅頭

Game3

再度眞今井の先攻に戻るも、本マッチ3度目の1マリガンスタート。
マリガンのお陰で3ターン目に「獣群の呼び声」から入ることができたものの、それはもち饅頭の「対抗呪文」に妨害される。

しかし象の強みはフラッシュバックが可能であること。
4ターン目にフラッシュバックで「獣群の呼び声」を唱えると、こちらは通すことに成功した。

が、もち饅頭の4ターン目に現れたのは「流転の護符」。

このゲームでも悪いことしかしなさそう

眞今井は持っていた「帰化」で1枚は破壊することに成功するも、続くもち饅頭のターンに再度の「流転の護符」。
こちらは対抗する術なく着地してしまう。

2枚目の「帰化」の無い眞今井にできることは象での攻撃しかできず、
無事に護符が破壊されることなく戻ってきたもち饅頭のターンは土地を置いて終え、返す眞今井のターンの終わりに護符から現れたのは再び「包囲攻撃の司令官」。

実質5/5だし火力も飛ばすので本当に強い

少しでもライフを削ることに光明を見出すしかない眞今井は「樹上の村」による攻撃をしかけるも、これをもち饅頭は「氷」によるタップで回避しつつ手札を回そうとする。
それを避けたい眞今井は「神秘の蛇」を呼び出すも、もち饅頭が対応して打った「衝動」から見つけ出した「対抗呪文」によってあえなく打ち消され、樹上の村はタップされてしまう。
では少しでもアドバンテージを、と打った次ターンの眞今井の「嘘か真か」は「緊急阻止」されてしまう。

そしてここでもち饅頭は再び流転の護符を起動。
ここで現れたるは「全能なる者アルカニス」!

毎ターンのアンリコはゲームを終わらせる

無限に供給されるカウンターたちに手も足も出ず。
ゴブリンたちの包囲攻撃が眞今井を襲うのであった。

もち饅頭WIN!

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*1:堕落した廷臣・ガイアの力・衝動・(兄弟戦争で)悪魔の意図

*2:青緑のギルド名

*3:赤青のギルド名