去年末のPT旧枠モダンからずっと調整していたトリコの記録。
前回はここから。
今のリストはこんな感じ
これが半年くらい調整して行き着いた結果。
ちゃんと60枚になったり色拘束が多少はマシになるなど、見た目自体は良くなった。*1
基本戦略
2マナの肉を出して圧をかけて、火力とカウンターでバックアップしてる間にライフを削って、稲妻の天使でフィニッシュ。
これに尽きる。
クリーチャーに関しては稲妻も使って弾いていく。
スペルは土地置きを見たりして早い段階で何をされるかを把握し、翻弄する魔道士で止めるかカウンターで弾く。
その間に2点でチマチマ削っていく。そういうデッキ。
旧モの除去として真っ先に挙げられる稲妻はプロテクション赤のサルタリーの僧侶に当たらず、ブロッカーを立ててもシャドーで抜けてくるのでこの戦略が成り立つ。
サルタリーの僧侶が引けなくても、翻弄する魔道士で1ターン目に見えた色の除去/強い動き*2を指定して2点で削っていってもいい。
トゲ尾の雛はかわいい。*3
そして4ターン目に稲妻の天使を降り立たせ、そのまま勢いで攻めていくとすんなり20点削れたりする。
2マナクリーチャーで最初削れなくても稲妻の天使まで盤面を整え、稲妻の天使で3/4を降り立たせそこから攻撃を仕掛けてもいい。
また殴り合いのゲームになってもこちらは飛行警戒速攻3/4がいるというところで優位に取れたりする。こいつの処理にカード2枚使わせるだけで相手は苦しい顔をするだろう。
という感じで、楔3色というマナベースに不安を覚えるフォーマットなのに、稲妻の天使が強いのでこのカラーリングが成立するくらいには稲妻の天使が本当に強い。
また対全体除去に関しては、カウンターで弾く/翻弄する魔道士で止めるのほか、いっそ打たせて5マナカードで盤面を再展開する戦略もあり。
蔓延はともかく、神の怒り/ネビニラルの円盤は4マナなので、流されたクリーチャーを霊体の先達で釣り上げてもよし、包囲攻撃の司令官でもう一度の全体除去を強いてもよし。
ちなみに特に気持ちいいのは霊体の先達で稲妻の天使を戻す瞬間。
などなど、速いアクションをする割にかなり柔軟に動けるデッキなので、最も愛用しているデッキ。
カード編
とはいえまだ調整の余地はあるだろうとは思っている。
とりあえず試した結果採用しなかったカードを紹介。
・帝国の徴募兵
5ターン目を見据えて入れるカード。
もしくはこいつの為になだれ乗りも入れていいかもしれない。一時期入れてた。
が、序盤攻め立てる段階で3マナ1/1は戦力的に微妙。2マナのクリーチャーの方がパワーが高いので、その場面だとおそらく2マナの展開を優先するだろう。
またクリーチャーで押し切れるデッキになったため土地2~3枚で2マナを展開してるだけのハンドをキープする試合も結構あるし、果敢に攻めたいゲームであれば5マナクリーチャーを持ってきても序盤戦の優位をそこまで取り切れないのが問題点。
結論としては、このスロットを衝動にしてクリーチャー以外も拾えるようにし、必要なカードを必要なタイミングで探しに行くという結論に。色事故・土地足らずは往々にして起こるデッキのため。
・彩色の宝球
色事故を削るために入れたカード。緊急時は適当にサクってなんか引くことを祈る。
……が、1ターン目タップインランドスタートが結構あり、そこから2ターン目に動きたい場合なんだかんだで置くタイミングが無かったりして微妙な気持ちになることもしばしば。というか事故の軽減であれば衝動で良かったのでたぶんもう戻ってこない。
・スークアタの槍騎兵
先行2ターン目に肉を出せた3ターン目に出ると最強になれるカード。
ただ3マナなのに単体では象をブロック相打ちが取れない/サルタリーの僧侶に打てない稲妻で落とされやすい/ちょっとブロッカーが並ぶと何もしてくれないなど、弱いときにはとことん弱いカード。
もちろん強い相手には強いのだが、これが強い盤面にできる相手はデッキ相性がそもそもいいのでこのデッキには不要なんじゃないかという結論に至った。自分が丸さを重視する人間であるという理由も多分ある。
・ズアーの運命支配/嘘か真か
4マナ枠。
嘘か真かは追加の戦力探しを、ズアーの運命支配は雑にポン置きしてロックをかけている間に詰めるためのカード。
サルタリーの僧侶+ズアーはすごい勢いでゲームが加速する。した。
が、割とどのタイミングで出ても最強の稲妻の天使・リターンがデカすぎる5マナカード達以外に、状況に応じて強さが変わりすぎる重ためのカードを採用したくないな、となった。
とはいえ、ミッドレンジやコントロール相手に盤面優位を取って置くズアーの運命支配はかなりフィニッシャー足り得るし、旧モでもあまり見ないオンリーワンのカードなのでこっちはスロット作って面白ギミックとして活用してもいい。サイドで抜くカードとしても最適。
・ウルザの激怒
追加の火力の枠としてのカードだった。
が、前年末から現在にかけての調整で嘘か真かを抜いたためアドバンテージ源が失われたのでフィニッシュブローたりえるキッカー10点まで届かないし、アグロ相手にテンポを犠牲に象と1:1交換する場面が目立ったりして重たさが気になったので、最悪ドロソになる/妨害に使える/火力としても最低限のダメージが期待できる火/氷に切り替えた。
・対抗呪文/吸収
確定カウンター。
複数投入すると色拘束がキツいので抜けていったのだが、サイド後でクロパ気味に動けるようにカンスペのみサイドに落とした。
ちなみに絶対通しちゃいけないカードが存在するのにカウンターでその辺を守ってくるグリクシスアミュレットにはサイドから対抗呪文も防御の光網も入れて動きを許さない場面を作ったりする。こちらが対抗呪文を打ちたい場面なら5マナくらいはまあ払えなくはないため。
ついでに、増やして良さそうなカードたちも少し。
・マナ漏出
序盤で輝く弾きカード。
序盤でしか働かないが速いデッキのため相手のアクションを一発弾くだけで優位に立てることが多い。
……のだが最近流行りの青トロンには腐りがちだし、コントロール相手に構え続けて自分の動きを遅くした結果、ケアされてから動かれると腐るなど、今4枚積むには怪しいカード。
後半のことを考えるなら4枚全部リークにするんじゃなくて1枚だけカンスペにしたり吸収にしたりしてもいいかもねとは少し思った。*4
・トゲ尾の雛
2マナクリーチャーの増量という案。*5
ただコイツはアクションを潰しやすいゲーム前半に出さないと強くないのに、2ターン目に出たところで1/1飛行ではあまり圧がかからないというジレンマを抱えたカードなので2枚になったカード。早くガリーナの騎士モダンに入ってくれ。
とはいえ栄光の頌歌を貼って2/2にすると途端に強くなるし、サルタリーの僧侶込みで毎ターン3点刻みながら1ターンの動きをズラさせる動きはちょっと強い。
結局のところ横にもう1枚何かが並べば強いカードなので、他にカードを入れる際にパーマネント多めにするのであれば増量は全然ありな気がする。増やした結果コイツ2枚並んでなんだかなあみたいになる可能性はあるが。
・火+氷
火力運用か妨害+ドロー。
火力によるゲームの加速/並んだマナクリの掃除、あるいは何も引いてないからとりあえず1ターン分相手の動きを潰しながら1枚引きたいな。みたいなカード。
利便性が高く、どんな盤面でもタップによる強引なアクションのねじ込みができるので増やしていいカードではあるものの、早めに降り立ってしまった象さん相手にあんまり強くないのが問題だと思って2枚にした。
ここは何を重く見るかで調整するスロットな感じもしなくはない。
・衝動
なんか足りないものを探すカード。
攻め手/妨害手段/土地/フィニッシャーに使う色マナなど何かが足りない場面はしばしばあるのでこれで探して動く。
2マナ+2マナで動ける4マナ段階でも、2アクション取れるからまあありかなーと思って2枚入れてみたら結構強かったので、迷ったカードたちが抜けていった結果ここに行き着きそうな気はしなくはない。
・5マナクリーチャー
霊体の先達/包囲攻撃の司令官は、ゲーム後半に引きたい有効牌の増量になる。
4ゲインが染み渡る堅牢な親衛隊も悪くない。霊体の先達の釣り上げる選択肢が増えるのは結構いい。
セラの天使は飛行警戒4/4が強い。だがアンセムを置いた稲妻の天使の方がセラ天よりずっとはやい。
とにかくこの辺は「土地をしっかり引いているときにこの辺もたくさん引くと強いよね」みたいなスロットのカード達。
土地4枚で止まったりダブルシンボルが出なくてヒンヒン言うことも結構あるので、増やしたい気持ちと増やした結果の事故を見たくない気持ちがある。難しいスロット。
ということで今回はショートゲームからロングゲームまでそれなりに対応できて、なによりも稲妻の天使というオンリーワンの戦力を持つトリコアグロの途中経過をここに残した。
どの方向に伸ばすか、いくらでも人によって構築が変わるようなデッキであるため、参考の一つになれば幸い。